FC2ブログ

Beretta 682 Gold レビュー(ベレッタ製 上下二連銃)

2018/04/20 00:35:19 | 実銃 | コメント:1件

上下二連銃の有名なメーカーとして上げられるのは、ぺラッチ、ミロク、そしてベレッタでしょう。ちょっと前まで、クレー射撃の上手い人はぺラッチを好んで使用していた印象があるのですが、現在は国際大会を中心に数多くのベレッタ製上下二連が活躍しています。その証拠に2016年のリオ オリンピックでは、男女合計で10枚のメダルを獲得しています。

クレー射撃は男女ともスキート、トラップの競技があり、それぞれ金銀銅の3枚ずつのメダルがありますから、全部で12枚のメダルしかありません。そのうちの10枚がベレッタ製の銃で獲っているってことですね! しかも金銀メダルの選手は100%ベレッタです。もちろん使用しているのはDT11という最新モデルですけど・・・。

さて今回ご紹介するのはそんなベレッタ上下二連の中で、おそらくもっとも知名度の高いと思われる682シリーズです。登場は1984年にまでさかのぼりますが、現在でも数多くの682シリーズが使われ続けています。この銃に限らず射撃用上下二連全般に言えることですが、とにかく銃が重い。682 Gold Eのデータを見ると3.4~3.7kgと書いてありました(重さに幅があるのは木の質によって多少変動するため)。狩猟用の銃とは大違いです。しかしこの重さがクレー射撃で重要な安定した“スイング”と、リコイル軽減に一役買っています。私が所持していたのは682シリーズの中でも682 Goldのスキートモデルでした。今回はこの銃の写真を中心に上下二連銃の魅力をお伝えしていきたいと思います。


IMG_8175A1.jpg
上下二連銃はブローバックやポンプアクションなどないシンプルな外観ですが、機能美にあふれた存在としてクレーシューターや一部の狩猟者、そして極々僅かなガンマニアから支持を受けています。


IMG_0197.jpg
先台を固定するレバー(フォアエンドキャッチ)は鉄製です。小さなパーツにも彫刻が彫ってあるのが魅力。


IMG_0198.jpg
レシーバー下面にはMADE IN ITALYとP.Beretta 682 Goldの文字、そして正真正銘ベレッタのロゴがあしらわれています。トイガンなんかでは版権の関係でこのロゴが使えず、独自のアレンジが加えられているものもありますから、このマークがあるだけで嬉しくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。


IMG_0199.jpg
IMG_0200.jpg
ロッキングレバーとセーフティ。どちらも親指で簡単に動かすことができますが、セーフティの動きは硬い印象でした。セーフティは下にスライドしてオン、上にしてオフです。下げるとSの字が見えます。このセーフティはハンマーの位置やバレルを折る折らないに関わらずいつでもオン/オフに切り替えられます。ちなみにミロク製上下二連などで見られるような、発射するバレルを切り替えられるシステムはありません。正直言って、あのシステムを使う必要性があるのかどうか、私にははなはだ疑問ですが。


IMG_0203.jpg
トリガーは金色ですが、結構使われていたのか金が禿げています。塗装かメッキなのでしょうか。トリガーの位置は前後に微調整できるようですが、私は動かしたことはありません。


IMG_0205.jpg
ロッキングラッチを右(反時計回り)にひねるとロックが外れてバレルを折ることができます。するとエジェクターも出てきます。細かい構造は分からないのですが、撃たなければゆっくりとエジェクターが出てくるのですが、撃った場合(空撃ちでも)は勢い良く飛び出してシェルを排出します。本当に良くできた構造だと思います。


IMG_0206.jpg
バレル側は抵抗が小さくなるようにエンジンターン処理されています。ここは表面処理がされていない部分ですから、メンテナンスを怠ると錆びます。といっても銃のパーツはなぜか錆びづらいんですけどね。


IMG_0209.jpg
先台を外してバレルとレシーバーを分割したところ。通常分解はここまでで充分です。


IMG_0211A.jpg
レシーバー側をみたところ。ファイアリングピンは1つしか写っていませんが、当然下にもあります。またファイアリングピン自体はハンマーが倒れていても飛び出したりしません。ハンマーが落ちたときに慣性で一瞬飛び出して雷管を叩くわけです。ロッキングラッチはバレル側のくぼみ(ここではロッキングラグと表記)に嵌ります。
ちなみにバレルを元に戻すとAのパーツが押されて、右に回転させていたロッキングレバーが元に戻り、自動的にバレルがロックされるようになっています。


IMG_0214AA.jpg
先ほどの写真でロッキングラッチが嵌るのが、このロッキングラグです。ただの丸い穴ですが、これで充分ロックできるわけです。
分解したら、たまにエジェクター部分に注油したり、ゴミを取ったりしてあげてください。頻繁にやる必要はありませんが、放置すると排莢不良が起こることがあります。またエジェクターは強力なスプリングで保持されていますから、パーツを外すようなことはやめたほうがいいと思います。


IMG_0219.jpg
これ以上の分解はお勧めしませんが、ストックレンチを使えばストックとレシーバーを分離することができます。


IMG_0220.jpg
ストック後部からレンチを突っ込んで回すだけ。ただし、上手く差し込まないと六角ネジにアクセスできません。この作業は慎重に行ないましょう。


IMG_0223.jpg
ネジが外れてもガッチリと嵌っているため簡単には外れません。これも慎重に取り外すようにしましょう。


IMG_0226.jpg
これがレシーバー内部になります。作動や操作方法はシンプルな反面、内部の作りはかなり複雑になっています。


IMG_0230A.jpg
まずハンマーやロッキングラッチの位置はいいとして、結構重要なのがイナーシャブロックというパーツです。これが左右のハンマーの切り替えを司るパーツになっています。詳細は後ほど。


IMG_0231A.jpg
右側から見たところ。ハンマーのすぐ後ろにあるのがシアで、当然左右のハンマーに1つずつ、計2つのシアがついています。“?”で示したパーツは、パーツリストをみても該当するものが見付からず名前の分からなかったものです。某サイトではこれに赤い丸印をつけて「振り子」と書いてありましたが本当でしょうか? 私にはむしろイナーシャブロックが振り子のように思いますが、なにぶ構造をすべて理解しているわけではないので、何ともいえないところです。


IMG_0233A.jpg
ファイアリングピンは斜めに配置されています。


IMG_0235A.jpg
斜め後ろから見たところ。ハンマースプリングが2本あるのが見えますね。682 Goldは松葉バネではなくコイルスプリングです。こっちのほうが耐久性があるので安心して使えると思います。


IMG_0252AA.jpg
IMG_0254AA.jpg
問題の上下切り替えの部分の動きです。Bで示したイナーシャブロックは、激発前はこの位置にあります。トリガーを引くと右側のハンマーが落ち、発射となります。するとリコイルによってこのイナーシャブロックがB'の位置にスライドします。そして今度は左側のシアとトリガーがコネクトし、左のハンマーが落ちるようになるようです。この仕組みはかなりの繊細さが要求されるとともに、安全性・信頼性にも関わる重要な部分なので分解はしてはいけません。


IMG_0267.jpg
ちなみにストック内側を見てみるとレシーバーの形状に合わせて複雑な形状をしています。


IMG_0272A.jpg
IMG_0271A.jpg
ハンマーはバレルを折ったときにコッキングされるのですが、それを司るのがフォアエンドレバーとコッキングロッドといわれるパーツです。折ることで先台に付いているフォアエンドレバーが、コッキングロッドを押し、その力がハンマーにまで伝わります。ですから折るときはかなりの力が必要になります。


IMG_0270A.jpg
バレルを外して先台とレシーバーを組み合わせた様子を上から撮影したものです。このように噛み合ってコッキングするわけです。


まとめ
上下二連銃は扱いが単純で、クレー射撃に特化しているモデルが多いのが特徴です(狩猟用の軽量上下二連もありますが)。何より二の矢(2発目)が瞬間的に撃てるというのは大きなメリットでしょう。ポンプアクションはもちろん、自動銃ですらボルトが「ガッチャン!!」と動くので、その間二の矢は撃てません。一瞬の判断でトリガーを引く一流選手であれば、ボルトが動いている「トリガーを引いても弾が出ない」時間が致命的になることもあるかもしれません。ベレッタでなくても最初は安い上下二連でいいでしょう。とにかく「クレー射撃“だけ”をやりたい!」って方は上下二連を極めることをお勧めします

しかし銃が好きで狩猟やスラッグにも挑戦してみたいなぁと思っている方には、上下二連はまったくお勧めしません。先輩シューターや銃砲店なんかでは「初心者は上下二連を買え」と言ってきますが、鵜呑みにする必要はありません。特に銃が好きな方ならば上下二連よりもポンプアクションやオートマチックショットガンに魅かれることが多いのではないでしょうか。それなら1挺目に、それらの銃を申請すべきです。クレー射撃の中でもスキートという種目であれば自動銃だろうがポンプだろうが撃てますし、狩猟の練習にもなります(トラップの場合、自動銃やポンプは他の射手に向かって排莢されるので嫌われますが)。ある程度クレー射撃が上手くなって「上下二連ならもっと当たるかも!」みたいな欲が出てきてから買うというのが一番いいかもしれません。私はそんな欲が出てきて上下二連を買いましたが、結果的にスコアはそれほど上がりませんでした(笑)

ただしMSS-20などのスラッグ専用銃やハーフライフルのボルトアクションがほしいという方は、安くて構わないので上下二連も買ったほうがいいでしょう。銃砲所持者には3年ごとに「技能講習」といわれる実技試験が義務付けられています。散弾銃の場合、トラップかスキートのクレー射撃をこなさなければなりません。自動銃やポンプアクションなら問題なくこなせる内容にはなっていますが、これにボルトアクションで挑むのはかなりハードルが上がります。ハーフライフルの場合「ライフル銃及び散弾銃以外の猟銃」に区分され、ライフルと同じ技能講習も受けることは可能ですが、標的が小さいのでお勧めはしません。ハーフライフルでも散弾銃を持っていれば、散弾銃の技能講習だけを受ければいいはずですので、上下二連を買うことをお勧めします(もちろん自動銃やポンプアクションでも可)。


正直言って、上下二連はガンマニアには物足りない面白くない銃だと感じています。私は結局一度も更新しないまま、先日手放してしまいました。銃砲店で委託販売になる予定なので、もし「欲しい」って方がいらっしゃいましたらご連絡ください。



参考URL
http://www.beretta.com/en/world-of-beretta/community/beretta-team/
http://www.beretta-japan.com/lineup/682gold/

関連記事

コメント

Re: 中古銃値段

2018/05/30(水) 13:32:00 | URL | いけ #-
お世話になっております。メールをしたのですが宛先不明で帰ってきてしまいました。
以下のURLのアドレスより連絡していただけると助かります。
よろしくお願いします。
http://gunauc.chobi.net/info.php?recordID=676

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する