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銃器に必要なもの

2018/01/03 22:19:20 | 雑談 | コメント:0件

銃にはさまざまな種類があります。たとえば軍で使われているアサルトライフルやスナイパーライフル、マシンガン、グレネードランチャー・・・。挙げればキリがありません。その中で競技用の銃というのはごく一部のマイナーなジャンルだといえるでしょう。
競技用の銃には連射性も威力も高くないものがほとんどです。たいていのものは単発式ですし、威力も的紙にきれいな穴をあけられればそれで用は済みます。つまりライフルの形をしていても1,000m先のモンスターを倒す威力がないものも多く、ハンドガンですらマグナムはもちろん、何連発も撃てるようなものはありません(ライフル、ハンドガンはルールによっては5連発までならありますよ!)。
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こんな銃にあこがれるかもしれませんが、日本では持てません。競技用の銃は戦争やサバゲーをする目的の銃器とは違うのです。
Photo:US. Marine


軍隊で使用する銃器に求められるものは何でしょうか?
それはさまざまな要素がありますが、まず壊れないこと、そしてストッピングパワー(威力)があること、最後に操作が簡単なことです。もし戦闘中に銃器が故障したら、当てても当てても相手が倒れなかったら、そして銃の整備や撃つまでの手順が複雑だったら・・・どれも致命的ですよね。兵士は銃を持っていますがガンマニアではないので、もしかしたら日本のガンマニアのほうが銃の種類や作動方法なんかについては詳しいかもしれませんね。そんな兵士には上に挙げた3つの要素が必要になると思います。
では銃のプロフェッショナルに必要なのは? ひとつはストッピングパワー、任務によってパーツを入れ替えられる拡張性、命中精度ではないでしょうか?
まぁこれらは自衛官でもない限り、我々一般市民にはまったく関係ない分野のお話ですが、ひとたび日本国内に目を向けると本題の競技用銃(標的射撃銃)のほか、狩猟用の銃もありますよね。私はまだ狩猟を行なっていないので生意気なことはいえない立場ですが、狩猟用銃には当たることと、軽いことの2点が大きな要素だと思います。
あれ? 威力は必要じゃないの? あと信頼性も必要じゃん、と思われるかもしれません。しかし威力についてはあまりに高すぎることは歓迎されないと聞きます。狩猟の目的は動物の殺傷ではなく、動物を食べ物としていただくことにあります。威力が高すぎると動物の肉も大きく損なわれてしまい、食べる部分がなくなってしまいます。だから、獲ろうと思っている動物を倒せる最低限のパワーがあれば充分ではないでしょうか? たとえばスズメを獲るのに12番スラッグ弾を撃ったら、おそらく木っ端微塵になって食べる部分はなくなるでしょう。狩猟において、大は小を兼ねることはないはずです。逆に威力が低すぎると半矢(弾は当たったけど逃げられてしまうこと)になってしまい、動物にも環境にも良くない結果になるはずです。
また信頼性についても、もし獲物を前にして弾が出なかったら・・・。そのときはあきらめて帰ればいいのです。戦闘だったら弾が出なければ殺されるのは自分かもしれませんが、猛獣相手でもない限り、撃てなければ悔しいけれど帰るという選択肢を選べばいいでしょう。次から銃の整備をしっかり行なうきっかけになりますし(狩猟をメインに行なっている人のなかには、銃を一度も分解・整備したことがない人もいるくらい。さび付いた銃を持って射撃場に来た方もいらっしゃいましたし・・・)。
さぁここからが本題ですが競技用の銃器に必要なものは何だと思いますか? それは命中精度と保持のしやすさのみです。威力はもちろんですが、繊細なボディでもかまわないから、とにかくよく当たって、しかも狙いやすいものを選ぶしかありません。クレー射撃のようなものはさまざまな要因があり、一概にこれがいいとはいえません。しかしブルズアイ競技では、ルールの範囲内であればできるだけ構えやすいもの、狙いやすいもの、そして良く当たるものを選ばなければなりません。モデルガンやエアガンなら、好きなものをやカッコいいものを選べば問題ありませんが、競技用銃でも同じような考え方で選ぶと痛い目にあうといわれています。かっこ悪いけど600点撃てる銃と、めっちゃカッコいいけど595点しか撃てない銃ならどちらを選びますか? 595点でもカッコいいほうがいいじゃんと思うなら、競技射撃に向いていないかもしれません。「お金で点数が買えるなら惜しんではいけない」といわれるほどシビアな分野なわけです。
昔、ある有名な人はフルカスタム1911で、50ヤードのプローン射撃で2-1/2インチ(63.5mm)に集弾させ、人々を驚かせたことがあります。カスタム1911といえば欲しがるガンマニアは山ほどいらっしゃるでしょう。しかし、競技用ピストルの最高峰である50mフリーピストルは、たった50mmの10点圏を狙い撃ちします。しかも立射でですよ! 50mフリーピストルはヘンメリーやモリーニといった、おそらく相当コアなガンマニアしか知らないようなメーカーのものが主流です。形も一般の人が思い浮かべるピストルからかけ離れた、地味なものがほとんど(これはこれで機能美が備わっていて私は好きなんですけどね)。
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これが50mフリーピストルで使用される銃の1つ、モリーニ製のCM 84Eです。日本ではまずトイガン化されない銃だといえそうですね。使用する弾は.22LR。
Photo:Morini http://www.morini.ch


銃には目的があり、それに見合った性能が求められるわけです。多くの銃器は対人用として作られてきて、それが映画やテレビ、ゲームの登場することで憧れの対象になっているのでしょう。しかし競技用銃は対人でも対物でもありません。正確に当てるというただその1点だけのために進化してきたわけです。だから一般の方が思い浮かべるような形の銃はほぼ無いのです。機能美を感じる方と、本当に銃をツールとして接することができる人にしか、競技用銃は愛せないかもしれません。
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